きれいごとは言わない。
年齢の壁は、ある。
職業訓練校(以下、「ポリテク」と省略)に通っていたとき、「公開求職者情報」という仕組みがあった。
年齢、希望職種、希望勤務地、キャリア、アピールポイント、免許・資格などの情報を、ポリテクが登録企業に紙またはデータで送る。さらにポリテクのWebサイトでも公開される。
企業側が気になった訓練生に直接求人票を送ってくる。それが指名求人だ。
数週間後、指名求人票が届き始めた。
20代の訓練生には断トツで多かった。通算10社以上から指名が来ている人もいた。
しかし、50代以上の訓練生には1社も来なかった。
私自身はこの制度を利用しなかった。
理由は2つある。
一つは、自分のキャリアや情報がオンラインで公開され、同期の訓練生にも見られることへの抵抗感だった。
もう一つは、50代への指名求人によい条件のものが来るとは思えなかったこと。期待して裏切られるくらいなら、最初から使わない方がいいと感じていた。
だから周りを見ていた。その現実が、静かに刺さった。
企業は正直だ。欲しい人材に直接声をかける制度を使って、50代には声をかけない。
取り繕う必要はない。これが現実だ。
訓練が終わった今も、この光景は頭に残っている。
年齢の壁は確かにある。それを知った上で求人票を見る。知らないふりをして動くよりも、現実を直視した方がいい。そう思っている。
筆者:みねと|遠回りした50歳の「仕事」と「お金」


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