人生の三大支出という言葉がある。住宅、教育、老後。この3つに、多くの人が備えながら生きている。
しかし自分は、これまでこの三大支出をほとんど考えたことがなかった。
考えてみると、理由はシンプルだ。
住宅は、賃貸で生きてきたので関係なかった。家を買うという発想がそもそもなかった。
教育は、子どもがいないので関係なかった。
老後は、確率の高い未来で避けられないはずだ。しかし、その未来予想図をうまく描くことができなかった。先のことを考えたくなかったのかもしれない。今がつらいという状況が多く、その先を見る気になれなかった。
つまり、三大支出を考えなくてもよかった人生だった。
お金に困って四苦八苦したという記憶も、あまりない。大きな支出がなかったぶん、大きな負荷もなかった。
背負うものが少なかったとも言える。それが良かったのかどうかは、自分でもわからない。
世間では、三大支出に備えるのが当たり前のように語られる。しかし自分のように、そのほとんどと縁がないまま生きてきた人も、案外いるのではないかと思う。
ただ、老後だけは確実にやってくる。三大支出のうち、唯一自分に関係するものだ。ここ数年は、せめてもの老後対策としてつみたてNISAで備えている。それ以上の大きな備えはしていない。公的年金だけは、一度も途切れさせていないが。
それくらいの距離感で、自分はお金と向き合ってきた。
筆者:みねと|遠回りした50歳の「仕事」と「お金」

